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イーマックス

イーマックス(e.max)って何?

e.max

イーマックスは、白い詰め物が歯型を取ることなく、手に入る、最先端審美歯科治療です。セレックのミリングマシンを使いますので、基本的に、治療の進め方は殆ど同じです。違いは、素材にあります。
セレックは長石系のセラミックですが、イーマックスは2珪酸リチウムです。長石系のセラミックは接着性はとても良いのですが、やや審美性に劣るのと、歯と同等程度の硬さなので、噛む力が強い人の場合は欠けてしまう事もありえます。イーマックスは強度はセレックの3倍程度。そして何といっても審美性はとても良いのが特徴です。

イーマックスはセラミックスを削り出しますので、被せ物の厚みの確保が大事になります。そこで必要なのがマイクロスコープを使った精密な歯の形成(削る事)が必要になってきます。当院では、11台のユニット全てにマイクロスコープが設置されていますので、当然ながら歯を削る行為は全てマイクロスコープで拡大して行っています。ここが大きな違いです

イーマックスブロック

イーマックスブロックの特徴は紫色をしています。このブロックをミリングマシンで削り、電気炉で焼成しますと、天然の歯のような色になります。

ただし、前歯の場合で1本程度の治療の場合、イーマックスのみでは色調の再現性が劣る場合が有ります。特に、神経を取ってある歯で金属の土台が入っており、その土台を外さないほう良い場合には、金属色がほんの少しだけ透過しただけでも色調的に違和感が生じてしまいます。そんな場合には、ジルコニアとセラミックを焼き付けるジルコニアセラミック冠の方が適する場合があります。ただしこのジルコニアの場合は、イーマックスよりも接着材がくっつきにくい性質がありますので、外れやすいと言う短所が有ります。尚、ジルコニアの場合はワンデーではお受けできませんのでご承知おき下さい。

イーマックス 5つの治療ステップをご紹介します

1日でセラミック治療が完了(合計2時間半程度)するイーマックスニによる治療具体的には、どのようにして治療が行われるか、その5つのステップを具体的にご紹介します

step0 マイクロスコープによる精密な歯の形成

当院では、マイクロスコープ(ドイツ、カールツァイス社)を使用して治療が行われています。虫歯等の部分を削る治療にもマイクロスコープにより8倍程度に拡大をして行います。肉眼で歯を削るよりも大幅に精密で高精度です。セラミックによる治療は被せる冠の厚みを均等にする必要が有ります。これはマイクロスコープを使わなければ達成はできません。

step1 歯を削った後 3Dカメラで口腔内を撮影します

治療する患歯を削った後、従来の型取りをする際の不快感を味わうことなく、青色LED 3D光学カメラを使用して患歯を撮影(スキャン)するだけ。わずか数秒、これだけの作業で患部の歯列が目の前のモニター上に再現されます。あまけに、従来の型を採って石膏で模型を作る方法よりも正確です。

step2 コンピューターの3D画像上で 修復物を設計します

モニター上であらゆる角度から、咬み合う部分や形を微調整し、理想的な形にしていきます。

step3 ミリングマシンが設計データをもとに加工します

ミリングマシンと呼ばれる機械が、コンピューターで設計されたデータをもとにセラミックブロックを削り出し、チェアサイドで、みるみるうちに精度のすぐれた修復物を加工・作製していきます。奥歯の様な大きな歯でも10分程度で削り出しは終了します。削っている間は、そばでご覧頂けます。

step4 専用の電気炉で焼成します

削り出した物を電気炉で870度、25分間焼成します。これで紫色のブロックは歯と同じ色に変化をします。又、焼き上がり後にも色を付けて色調を変化させる事も院内で可能です。これらは、院内の歯科技工部の歯科技工士が行います。

この間の1時間は外出可能ですが、待合室でお待ち頂いてもOKです。午前と午後でに分けて、一端、帰宅をして頂いてもOKです。

step5 口腔内へセットして治療完了です

お口の中に装着して、チェックをします。合計2時間半程度かかりますが、間の60分程度は待合室でお待ちいただくか、天気の良い日は小机界隈をお散歩でもしてください。

実際の症例をご覧下さい《所要時間3時間30分》

土台を作ります《所要時間20分》

グラスファイバーの土台

この方は、左上の前歯が折れてしまって来院されました。幸い歯の根が折れていませんでしたので、グラスファイバーの土台を立てました。

イーマックスブロックの削り出し《所要時間20分(設計を含めて)》

イーマックスブロックの削り出し

イーマックスブロックを削ります。右のダイアモンドバーが冠の外側を左側のバーが冠の内側を削って行きます。なんでこれで正確な冠ができるのか正直不思議です。

形を合わせます。《所要時間10分》

形を合わせます

削り当たったブロックを患者さんの歯に仮に装着して形を見ます。ここはやはりデジタルではなくて、歯科医師のセンスが要求されます。尚、イーマックスは焼く前は紫色です。

艶出しをします。《所要時間3分》

艶出

艶出しの処理をします。これは後でもできますが、最初からやっておくと色合わせに便利です。

焼成をします。《所要時間30分》

焼成

専用の電気炉で、870度程度にて焼きます。今回は、イーマックスで作るインプラントの上部構造もお供で焼きました。

再度の色つけ《所要時間20分》

色つけ

焼きあがったイーマックス冠をお口の中に装着。そして色を見て、多少白っぽかったので、もう少しお化粧をして、電気炉へ。この工程は不要な場合もあります。

完成

完成

焼きあがったイーマックス冠を歯に装着して終了です。これだけの事が1日で終了です。技工所に出して、技工士さんに作ってもらった場合、最低でも1週間。
しかし、技工所から納品されたイーマックスを装着してみると、だいたい色が合いません。それもそうですね。色は技工士さんにはデジタルを使っても伝えられない部分が多すぎるのです。よって、色の変更をお願いすると更に1週間かかります。その間は、変な色の仮歯で我慢しなければなりません。
それが、、、おおよそ3時間程度で終了です。もの凄い時短だと思いませんか?ただし、このワンデーイーマックス前歯治療が出来るのは、設備と歯科技工士が勤務している診療所でないと無理だと思います。

又、色に関してもっと審美性を求める場合は、ワンデーでは出来ませんが、イーマックスに替わりジルコニアを土台に使うジルコニアセラミック冠の方が適します。

所要時間 3時間30分(その間の1時間はご帰宅)
治療費用 前歯 102,000円(税別)、奥歯 92,000円(税別)
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