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- 治療について - 睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

たかが”いびき”と、あなどってはいけません。
いびきをかいていて太っている人の場合は睡眠時無呼吸症候群かもしれません。この場合、心筋梗塞になる確率は23倍となり、生命の危険も考えなければなりません。
その睡眠時無呼吸症候群の治療として歯科的な治療がありますので、ご紹介します。

いびきの分類

  • 単純いびき症
  • 閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
  • 中枢型睡眠時無呼吸症候群(CSAS)
  • 混合型睡眠時無呼吸症候群

簡単に言うと、睡眠障害と呼吸障害がなくてただ”いびき”をかいている場合が単純いびき症。
睡眠時無呼吸症候群は、2つに大別され、中枢型睡眠時無呼吸症候群(CSAS)は、呼吸の指令を出す脳の障害によるもので、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、上気道が閉塞して呼吸ができなくなるものです。
95%はOSASが無呼吸の原因とされます。

診断の流れ

診断の流れ

単なるいびきか、睡眠時無呼吸症候群なのかの検査は、以下のように行います。

簡易検査

携帯用睡眠時無呼吸検査装置
「フクダパルスリープLS-100」 この装置をお貸しします。

費用 12000円(当院の場合)
※現在では、呼吸器科をご紹介しております。

この様に装着して、お休みをしていただきます。お酒は控えて下さい。(多少、鼻がむずかゆいです。)
使用後、装置は当院にお返しいただき検査会社に送付して、解析をしてもらって、ご報告します。
解析の結果、詳しい検査が必要な場合は、病院の呼吸器科をご紹介します。(呼吸器科で精密検査の結果、歯科的なアプローチで治療可能な場合は当院と共に治療にあたります。)
呼吸器科では、1泊から2泊していただき、睡眠ポリグラフ(PSG)と言う脳波や筋電図等の睡眠時のデーターを採集する検査をしていただきます。
尚、呼吸器科で、健康保険扱いでは、いきなり睡眠ポリグラフを行う事はできなく、簡易検査をおこなってからとなっております。

診断

10秒間以上続く無呼吸が、一晩の睡眠中(7時間)に30回以上、もしくは1時間に平均5回以上認められ、かつその一部は脳波上覚醒している睡眠時(ノンレム睡眠)にも認める場合を睡眠時無呼吸症候群といいます。

その重症度は、AHIの値を参考にします。
AHIは1時間当たりの無呼吸の回数および、低呼吸の回数の合計を言います。
これが5以上20以下の場合は軽症、40以上が重傷、20から40の間が中等症とされています。

治療

睡眠ポリグラフ

治療の内容は、睡眠ポリグラフ(PSG)の結果によります。

無、低呼吸指数(AHI)が一時間当たり、20回以上の場合。
歯科的なアプローチのみでは難しいとされています。
この場合は、呼吸器科の管理の下にナーザルシーパップ(シーパップ)と言う呼吸装置を装着してお休みいただきます。当然ながら、鼻づまりが有ると適応はできません。
太った方の場合は減量をしていただくと、歯科的なアプローチであるマウスピースによる治療の適応になる場合があります。

無、低呼吸指数(AHI)が一時間当たり、20回以下の軽症の場合。
一般的には、歯科的なアプローチであるマウスピースの治療や軟口蓋の減量術で症状が軽快します。
マウスピースの原理は、下顎を前に出した状態に固定しますので、舌根部の沈下を防いで気道を圧迫しないようにする事によります。このマウスピースは健康保険で行う場合は呼吸器科や内科等の医科からの紹介状が必要とされています。ただ、このマウスピースは夜中に無意識で外してしまうような場合は、当然ながら効果がありません。又、朝起きると何となく歯が痛い場合があります。

治療の流れ

治療の流れ

睡眠時無呼吸症候群になりやすい人

歯科的に言うと、ドリコフェーシャルパターンと言って、長い顔の人。もっとわかりやすく言うと、弥生顔の人です。
この顔の人が太った場合にリスクは高くなります。
詳しくは頭骸骨のレントゲンを撮影して、ある決まった骨のなす角度を計りますと、発症しやすくなる体重を予測する事ができます。

睡眠時無呼吸症候群は、肥満と関係があります。先ずは減量をして標準体重にしましょう。

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