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- 治療について - 歯茎を剥がさない、フラップレス手術

歯茎を剥がさない、フラップレス手術

歯茎を切らないフラップレス インプラントとは

フラップレスインプラントは通常のインプラント手術とは異なり、歯ぐきを切り開いたり、剥離(はがしたり)することなく小さな穴を開けてインプラントを埋入する治療法です。

通常の方法では、

①歯肉を切開、剥離して骨面を露出
②歯槽骨にドリルで穴を空ける
③インプラント埋入
④歯肉を縫合

という流れになりますが、フラップレスインプラントでは、①と④が省略できます。

手術を行う前にCTによる精密検査を行いインプラントを埋め込む最適な位置・角度・深さを決定します。手術中はインプラントを埋め込む骨の状態を目で確認することができないので、経験と感覚が頼りになり、豊富な経験をもつ歯科医師の高いスキルが求められます。

フラップレス インプラントのメリット

歯肉を切ることなくインプラント埋入することが可能になりますので、下記のようなメリットがあります。
・出血が少なく、術後の腫れ、痛みなどが大幅に軽減する
・縫合や抜糸といった処置が必要ないため、手術時間や治療回数の短縮が可能になる
・歯肉の治癒が早く審美性が向上する

フラップレス インプラントのデメリット

インプラントを埋め込む位置の骨の状態が良好でなければフラップレス手術は適用できません。 全ての方に対応できない部分がデメリットです。術前のCTレントゲンによりほぼ適応ができるかを判断できます。簡単に言えば、フラップレスインプラントは、インプラントを埋める骨の平面が平らである事。そして幅もある事が重要になります。そして骨の高さに関しては、下顎では下歯槽神経にギリギリのケースではない事。上顎に関しては、骨が十分に有れば良いのですが、ソケットリフト程度でしたら出来る場合もあります。

そして、フラップレスインプラントでは無い場合には、手術で粘膜の下にインプラントを埋めて粘膜を縫合してしまいますので、術後にインプラントの一部の露出はありません。そして、数か月経過してから、二次オペと言う、インプラントを掘り出してくる手術を行います。2回の手術が必要ですが、粘膜下にインプラントが入り、経過を待ちますので、一般的に、感染しにくいメリットがあります。逆にフラップレスインプラントは口腔内に露出していますので、多少なりとも感染の機会があり得る事です。

尚、長年の経験により、フラップレスインプラントは下顎にはかなり良い成績が期待できます。しかし上顎には慎重に対応するべきと考えています。それは、上顎の骨の方が下顎よりも緻密でない場合が多く、通常の外科処置を行ったとしても下顎よりも成功率が若干下がる為に、慎重さを要求されるからです。つまり感染するような要素を少しでも排除するために、粘膜下にしまっておいて様子観察をした方が良い場合が多いからです。

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